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各科目の概要

講義名 概  要
行動科学 行動科学とは個体の認知プロセスや自然界の生体間の行動上の相互作用を探求する学問である。ストレスとコーピング、認知と行動、動機付け、対人関係、精神と行動の障害など、健康と行動に関連する諸要因を概説し、人間の行動の観点から公衆衛生や地域医療計画に関する学習を深める。
医学統計学入門 医学研究の計画と解析(医学研究方法論)について、実際の臨床・疫学研究を題材に生物統計学・医学統計学(biostatistics)を基礎から講義する。
環境医学 ヒトを取り巻く環境とその変動が健康に及ぼす影響について、環境汚染物質による中毒学と生体の環境および酸化ストレス応答論について解説する。さらに、環境・酸化ストレス応答における生体防御の視点から様々な疾病の分子予防医学について論ずる。
医療管理学 保険診療制度、医療政策(国・地方レベル)、医療システム、医療提供体制、患者受療動向、病院マネジメントについて、その相互関係を理解するとともに、少子高齢化が進むなかで持続可能な医療構造についてともに考える。
疫学研究デザイン入門 臨床業務や公衆衛生活動の現場で浮かんだ素朴な疑問を「リサーチ・クエスチョン」に進化させる過程をステップ・バイ・ステップで解説する。さらに、研究を企画実施する際に考慮すべき諸点(倫理など)を概説する。
保健医療概論 医療、医療システム、医療保健に関わる職種、医療法、医療保険制度、チーム医療、医療事故、患者の権利、健康、リハビリテーション、最新の個別化医療など保健医療の概要を俯瞰する。多彩なバックグラウンド出身の学生を対象にしたオムニバス講義。
医療倫理学Ⅰ 保健医療や公衆衛生活動における倫理的諸問題、人間を対象とする研究の企画実施に際して知っておくべき倫理的事項について概説する。
疫学概論 疫学の目的と社会的役割、疫学研究の方法論(記述疫学・分析疫学・介入疫学)と分析指標について概説する。さらに、因果関係の考え方、疫学エビデンスと保健医療政策との関係を論じる。
臨床研究概論 臨床研究、臨床試験、治験の概要を解説し、これらに関わる法規、指針、データ管理方法を学ぶ。加えて知的財産権と産学連携について学ぶ。
分子疫学 分子疫学は個別化予防・個別化医療を実現するための方法論である。本講義では前向きコホート研究など従来の疫学的手法と、全ゲノム解析など最先端のゲノム医科学の方法論を融合し、疾病の病態解明に迫る手法を学ぶ。
医学データ解析入門 臨床・疫学研究で頻用される統計解析手法について講義するとともに、統計解析パッケージを用いた実習を行う。
データ管理学Ⅰ コホート研究を中心とした観察研究の企画及びデータ収集、データ管理の手法について概説するとともに、いかにデータ解析につなげていくかについて解説する。
データ管理学II 臨床研究におけるデータ管理学の基礎的な概念を講義するとともに、臨床研究の各プロセスにおけるデータ管理の役割について実例を題材に議論する。
臨床研究プロトコール
講義
研究における標準業務手順の作成方法、前臨床試験および臨床試験において関与する法規とプロトコール作成方法を学ぶ。さらに具体的なシーズを取り上げて、評価・選定のシステムを学ぶ。
臨床研究プロトコール
演習
実際にプロトコール作成を経験し、併せてシーズの安全性評価方法やデータ管理・評価方法を学ぶ。最後に問題点・疑問点を抽出し、評価する。
EBM概論 "EBM(Evidence-based Medicine根拠に基づいた医療)の実践に必要とされる一連の作業について、ステップ・バイ・ステップで実践的な方法を講義する。
ゲノム統計学 遺伝統計学の概念や統計量を通してヒトゲノムを定量的に理解する。これにより、がんや高血圧のような複雑でありふれた疾患の病因遺伝子の遺伝学的特徴を推定できるようになり、ゲノム研究やゲノムコホート研究、さらには創薬・臨床応用に必須の知識や分析法を習得する。
医学情報学 医学における情報学の役割と情報技術の利活用の方法、医療情報の特殊性、倫理、取扱方法、医療情報に関連した法令、制度、医療情報システム、電子カルテ、標準化などについて講義する。
保健医療福祉情報
ネットワーク論
保健医療福祉分野における医療情報ネットワークの在り方について講義する。地域医療の現状に基づいて、地域医療情報ネットワークのあるべき姿、医療と介護の情報連携の在り方などについて講義する。
EBM演習
(論文の批判的吟味)
講義「EBM概論」と対をなすもので、実際の医学論文を取り上げ批判的に吟味することを目標とする。文献のエビデンスレベルの評価、解析結果の解釈の妥当性などをグループワークで議論する。
法医学 旧来の犯罪法医学にとどまらず、死因究明制度改革をはじめとする法医学と現代社会との関わり合いについて、最新の話題を紹介する。
医療倫理学Ⅱ 上述の医療倫理Ⅰを踏まえて、保健医療や公衆衛生活動、ヒトを対象とする研究における倫理上の諸問題について、具体的な事例をもとに実践的に論じる。
保健医療福祉行政論 国民の厚生の基本となる、医療、介護、年金、障害等、各分野の特性と課題、社会保障制度の枠組みを概説する。保健医療福祉の計画と評価について、その歴史的経緯を含めて、基本的な方法論を理解する。
医療経済学 医療に特有性の高い情報の非対称性、結果の不確実性、外部性、福祉性について概説し、医療を取り巻く財政状況、医療提供体制と患者受療動向、診療報酬制度による誘導、補助金の役割について理解する。
薬事・規制科学 医薬品・医療機器等の開発プロセスと関連する規制法規、および、レギュラトリーサイエンスの概念について講義する。
産業保健医学 職場には、有害環境、危険作業、労働者個人の生活習慣など、あらゆる健康リスクが存在する。本講義は、その理解を深め、その実効的な対策や予防的な管理について学び、これからの社会に必要な課題を探っていく。
基礎人類遺伝学 遺伝カウンセリングにおける情報提供の基礎になる人類遺伝学の知識について、遺伝医学の側面から系統的に学ぶ。
ゲノム医学 ゲノムは、ヒトの多様性の源であることを理解しながら、ヒトゲノムの特徴、解析研究の経過とその成果、新しい解析技術、ゲノム医療、個別化医療等を医療の側面から学ぶ。
遺伝カウンセリング
概論
遺伝カウンセリングの歴史、概念、面接技術、家族歴の聴取と記載、遺伝医学的評価、患者への教育、リスク・コミュニケーション、文書作成、遺伝カウンセリングの研究等について、遺伝カウンセリングの発祥の北米の教科書を用いながら、全体を俯瞰する。
臨床遺伝学Ⅰ 臨床遺伝学について理解し、周産期、小児(染色体異常、先天異常・奇形症候群)、成人(単一遺伝子病、多因子遺伝病)、神経・筋疾患、家族性腫瘍などの分子機構、症状、管理から心理社会的側面までを学ぶ。さらに、遺伝形式に応じた再発率の推定についても学習する。
臨床遺伝学Ⅱ 比較的頻度の高い遺伝性疾患について、成書、文献、ウェブサイトにあたり、最新の情報をもとにfact sheetを作成する。さらに心理社会的側面に関する論文を検索し紹介しながら各疾患に特徴的な遺伝カウンセリングの課題を学ぶ。
遺伝カウンセリング
演習
遺伝カウンセリングに必要なスキルと頻度の高い遺伝性疾患を学び、ロールプレイを行いながら、遺伝カウンセリングの実践の準備を行う。
遺伝カウンセリング
実践論
遺伝カウンセリングの実践における基本的概念である傾聴、共感的態度、非指示的カウンセリング、クライエントとの協働作業、遺伝カウンセリングにおけるカウンセリング理論を学び、それをもとにロールプレイ演習を行う。
遺伝カウンセリング
実習
臨床遺伝専門医・指導医や認定遺伝カウンセラーの指導のもとに、東北大学病院遺伝外来、宮城県立こども病院総合診療科臨床遺伝外来等において、遺伝診療、遺伝カウンセリングに同席して陪席実習を行う。担当症例については、遺伝カウンセリング記録を作成し、それをもとに指導医・認定遺伝カウンセラーのスーパーヴァイズを受ける。さらにカンファレンスにて症例発表を担当する。
巨大災害に対する健康と社会のレジリエンス (英語授業)Health and social resilience for large-scale disaster (in English) 災害は、多くの生命が危険に晒され、甚大な健康被害を受ける。恐怖からの自由、欠乏からの自由、尊厳ある人生を実現するヒューマンセキュリティ(人間の安全保障)にとって大きな脅威である。その予防と被害の減少が防災であり、2015年に締結された仙台防災枠組では、『健康』を守ることの大切さが大きく取り入れられた。本講座では、マルチハザード、災害におけるこころとからだの健康被害をキーワードに、災害に対する保健・医療・福祉に関する備え、対応、復旧、復興の現状と問題点を明らかにする。
In disaster, many lives are in danger and huge amount of health crisis will threaten human security, i.e. freedom from fear, freedom from want and freedom of life with dignity. Sendai Framework for Disaster Risk Reduction
2015-2030 is the ongoing international framework. Sendai Framework focuses on “health” more than previous frameworks. Multi hazard approach and physical and mental health damage in disaster are key words. This course is aiming to clarify the current situation and gaps in medical and public health preparedness, response, recovery and reconstruction in disaster.
ヒューマンセキュリティとグローバルヘルス (英語授業) Human Security and Global Health (in English) 恐怖からの自由、欠乏からの自由、尊厳ある人生を実現するヒューマンセキュリティー(人間の安全保障)を実現するために、その歴史、国際的な現状と枠組の総論について学び、ヒューマンセキュリティの視点からみた国際保健の現状、保健医療クラスターの役割を理解し、問題解決にむけて討論を行う。
In order to realize the Human Security, i.e. freedom from fear, freedom from want and freedom to live with dignity, students will learn its general concept, history, the current situation and related frameworks and understand the current situation of global health, role of health cluster and discuss on the problem solution.
高齢化社会における健康レジリエンス (英語授業) Health Resilience in Aging Society (in English) 高齢者行動神経学的な基盤に基づき、高齢者の健康への社会的支援、高齢者の健康レジリエンスの基本概念を理解する。
To understand the basic concept and scope of issues on social support for the health of aging population and health resilience, based on geriatric behavioral neurology.