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教育課程編成の特徴

本専攻では、以下の5点を重視した教育課程編成を行っています。

1) 公衆衛生の素養という共通基盤の習得

本専攻は、以下のことを公衆衛生の素養と定義し、これを重視しています。
「社会環境の視点から個人の健康問題を把握してその解決にあたるスキルを有すること、個人と社会におけるより良い健康の実現に貢献しようとする使命感を有すること」
そこで、すべての学生が公衆衛生の素養という共通基盤を習得できるように、「医療倫理学Ⅰ」「行動科学」「医療統計学」「環境医学」「医療管理学」「研究デザイン入門」を共通必修科目としました。

2) 集学的アプローチによる教育体制

本学では、旧・社会医学講座の他にも、公衆衛生関連領域の教育研究が行われています。そこで旧・社会医学講座を母体とする本専攻では、専任8分野以外にも、医科学専攻、東北メディカル・メガバンク機構、災害科学国際研究所、大学病院臨床研究推進センターなどの21分野を協力分野として、講義及び実習指導・研究指導を行います。これにより、集学的な教育を実施します。

3) 実践的な教育

教員と学生との対面により行われる講義では、できるだけ少人数のクラスと、学生発表やディスカッションを重視します。これにより学生の知的能動性と思考力、発表技術を伸ばします。一般コースでは、社会医学演習を必修科目として、所属分野の専任教員の指導のもとで実践的な研究能力が習得できるように努めます。
東北メディカル・メガバンク機構、大学病院の臨床研究推進センターや診療科(遺伝カウンセリングを含む)において、実習の機会を提供します。これにより、それぞれの領域の研究遂行の実地を学びます。

4) 医師・歯科医師に対象を特化したコースの設置

わが国では臨床研究を主導できる医師の不足という問題が深刻化しています。そこで、臨床研修を終えた医師・歯科医師に対象を特化して、1年で修士号を取得するコースを設置します。このコースの学生は、臨床研究の基本を習得するとともに、修了後に進学予定の臨床分野と連絡を取って博士課程で行う臨床研究のプロトコールを作成します。これにより、博士課程での研究が効率的に進むと期待されます。

5) 保健医療の初学者に対する教育上の配慮

保健医療に関する知識・経験のない学生を対象に「保健医療概論」を開講し、保健医療の現状(制度論、チーム医療、患者の権利など)について学習する機会を提供します。